アザー・ガイズ 俺たち踊るハイパー刑事!

The Other Guys:2010年 アメリカ
TheOtherGuys_poster

俺たちシリーズと聞いたら観ない訳にはいかず。というか「フィギュアスケーター」以降はウィル・フェレルさえ出てればすぐ「俺たち化」しちゃうんで何とも言えないんですけど、今のとこ「ダンクシューター」以外はみてます(それも手元にある)。しかし監督が「俺たちニュースキャスター」「俺たちステップブラザース」のアダム・マッケイなので期待しましたよ。この2本かなり好き!

NY市警で地味な仕事に回されイライラしているテリー(マーク・ウォルバーグ)。彼は事務仕事をおとなしくこなすアレン(ウィル・フェレル)を相棒に持ち、さらにイライラを募らせている。自分の地位回復の為、派手な事件を派手に解決する花形刑事(サミュエル・L・ジャクソン&ドウェイン・ジョンソン)の後に続こうとするがいつも空回りしてしまうのだった。
諦めた頃にアレンが大きな不正事件を嗅ぎ付け、もう一度2人で捜査し始めるのだが…。

ストーリーは刑事2人が反発し合いながら徐々に打ち解けて行くバディものでもあり、アメリカのシャレにならないアンフェアな経済状況を皮肉った映画でした。
冒頭からいきなり大袈裟なアクションで始まって、もう書いちゃいますけどその花形刑事があっさり自ら殉職しちゃうんですよ。最初意味がわからなくて、でも物語が進むにつれて「あーそういうことか」と。
彼らの存在は「非常識なことも許される」立場と、手に負えない状態になったらさくっと消えるという、一部の特権階級にみられる無責任さの象徴なんだと。
で、主人公のテリー&アレンのような人達、原題通りの”The Other Guys”が地道に世の中を支え続けているってことなんですね。エンドロールではアメリカの深刻な経済格差をグラフと数字で延々と表示しつづけます。
先日からウォール街で始まったデモが全米に広がっているという報道をみると、まさにあの通りなんだなあ…と思い出さずにはいられないです。デモの「We are 99%」っていうスローガンが切ないわー。でもこれ他人事じゃないですよね。暴かれる不正の裏側とか実際かなり「あるある」なんだと思う。
といってもコメディなんで、フェレルの放つしょーもないギャグにニヤニヤしながら鑑賞。彼が銀縁眼鏡で真面目キャラを演じてる絵面がすでにおかしい。ずるい。
マーク・ウォルバーグの警官姿に萌えたのは内緒だ。

Ferrell_Wahlberg

脇もよかったです。マイケル・キートン演じる上司の板挟みぷりもリアルでした…。
逆にリアリティが薄いアレンの美人妻役のエヴァ・メンデスもいい!アレンの家でのリア充ぶりにテリー混乱!
書きながら思い出したのが、職場でもうひとりバカにされてる人がいて、彼も実はそのことを理解しながらもボケたふりで職場に適応しているというシーン。
経済格差だけじゃなく、まるでハイスクールのようなえげつない職場内格差が一緒に描かれているのが印象的でした。ここんとここの手の演出ばっかりみてる気がするけど、アメリカのマッチョ問題がこれからどこへ向かうのかとても気になります。

>> アザー・ガイズ 俺たち踊るハイパー刑事!Offcial Site

Posted: 10月 10th, 2011 under 映画&ドラマ.
Tags: ,

Write a comment