ザ・タウン

The Town 2010年:アメリカ
thetown

ボストンのチャールズタウンでは強盗が親から子へ受け継がれて行くファミリービジネスとして根付いていた。強盗団のリーダーでありつつも自分の人生を変えたいと願うダグ(ベン・アフレック)は、仲間と行きがかり上とった人質のクレア(レベッカ・ホール)によって一層その思いを強くしていく。
この街で生まれ育ったダグは仲間、街、過去から離れ生まれ変わることができるのか。ベン・アフレック主演、監督。

これを観た後はどうにも余韻が抜けなくて、考えすぎて具合悪くなった…。
そのくらいよかったんです。でもこの普遍的過ぎるテーマはわたしにとっての課題でもあり、非常に辛かった。
親から、親の代からの元締めから、幼なじみから、FBIから、そして街から、あそこまでしないと逃げられないのかっていう人いるだろうけど、それは外からの楽観的過ぎる発想だと思う。
「ここか、あの世か」
っていうセリフ通り、本当に彼らには心理的にその2択しかない。
FBIが容疑者として主人公ダグを含む4人の経歴を会議で読み上げるシーンがあって、もうこの時点で泣いてしまいました。
上空にジェット機がとぶ、静かな人質解放シーンがあまりに象徴的で忘れられない。
目隠しをしたクレアが裸足で海まで歩く。空にはジェット機、エンジン音が聞こえる。ダグが解放したクレアは囚われているダグ自身を解放する鍵になるのです。

地味な映画だとは思うんですが、映画館でみれて良かったなあと思えるタイプでした。
特に強盗シーンのタイトさがほんっとーに素晴しかった!そしてものすごくリアル。中盤の路地でのカーチェイスの追い詰められ感とスピード感もハンパない。
それと「晴れた日は誰かが死ぬ」
「神は助けてくれない〜俺はかみさんに助けられた」
等のさりげないセリフが後からジワジワきます。
それにジョン・ハムやジェレミー・レナー、ピート・ポスルスウェイト、レベッカ・ホール、ブレイク・ライブリー等のキャスティングがすばらしくハマってました。ジェレミー・レナー、「普通」のシーンが恐ろしいんだよね。これが遺作になってしまったピート・ポスルスウェイトのファーギーも、花屋で作業してるシーンが超怖い。
ベン・アフレックの初監督作、「ゴーン・ベイビー・ゴーン」はまだ観ていないのでちゃんと観ないとです。
しかし彼の顔ってほんとジェンソン・バトン(※F1ドライバーです)に通じる「男前なのにアホ顔」ですよねえ。

スーパードラマTVで放送しているCHUCKの先週の回で
「それは君のせいじゃない それはお父さんの罪だ」
っていう、当たり前といえば当たり前のセリフが心に響きました。

>> ザ・タウンOfficial Site

Posted: 3月 2nd, 2011 under 映画&ドラマ.
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