ソウル・キッチン

Soul Kitchen:2009年 ドイツ・フランス・イタリア合作
soulkitchen_poster

地元の小さなシネコンが閉館し、そこに付属していたようなさらに小さな映画館がミニシアターとして再スタートした模様。単館系をがんばってかけてくれるようなので、応援もかねてソウル・キッチンを観てきました。

ドイツ、ハンブルグで大衆食堂を営む青年ジノス(アダム・ボウスドウコス)。ジャーナリストの恋人は仕事で上海へ、自分は腰を痛めてレストランは閉店の危機に、仮出所中の兄はトラブルを起こす…そんな人情コメディ。監督はファティ・アキン。

ハンブルグが移民の街というのはこれを観て初めて知った事実。主人公ジノスと兄はギリシャ系移民、ウェイトレスのルチアは不法滞在なのだ。そもそもハンブルグについては何の知識もなく、つばめグリルしか思いつかないしドイツ自体についてもよく知らないんだよなーと思った。で、少し調べたところ歴史も含めてなかなか興味深い街みたい。いつかルフトハンザで行ってみたいなあ。ちなみに大阪と姉妹都市。
ジノスは前半にヘルニアを煩うが、当然保険にも入っていないため病院へは行けない。終盤までずっと彼は歩くたびにフラフラしてるのです。これは本当に個人的な理由なのだけど、わたしは病状悪化するとジノスのようにフラフラになるので、辛くてストーリーを余り楽しめなかった…。
でも、冒頭に兄が仮出所してくるシーンから
「こ い つ や ら か す な」
と一発でわかったり、ジノスがいわゆる「あかんスパイラル」へ次々と落ちて行く様はかわいそうなんだけどやっぱりちょっとおかしい。そしてウェイトレスのルチアがすごく魅力的。
レストランで当たり前のようにリハーサルする友人のバンド、その一角にいつもいる家賃未払いの謎のじーさん、それが悪徳不動産屋の手により離ればなれになる所はすごく寂しかったな。
たかがレストランになんとなく集っている人間関係、だけど自然に集えることの幸せ。自分が年を取った時、船を作ってるじーさんみたいに受け入れてくれる場所や関係があったら素敵だなあと思いながら観ていました。きっとさすらいの料理人の彼もあの店にいつか戻ってくる気がする。

>> ソウル・キッチンOfficial Site

Posted: 2月 22nd, 2011 under 映画&ドラマ.
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Comments

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02/22/2011 at 22:46

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