Kick Ass

キック・アス 2010年:アメリカ
kick-ass_poster

NYのさえない高校生デイヴ(アーロン・ジョンソン)はコミック好きが高じて夜な夜なスーパーヒーロー”Kick Ass”として活動を始める。何の特殊能力もない彼は何度も痛い目にあうが、ある日ビッグダディ(ニコラス・ケイジ)、ヒットガール(クロエ・モレッツ)と名乗るヒーロー姿の同業者に遭遇するのだった。
監督はマシュー・ヴォーン、制作にはブラッド・ピットも。

これ原作のコミックと同時に制作されたみたいですね。設定も映像もコミック的だし、なんというかすっごくフラットな印象。中盤、アメコミの絵を敢えて3Dで見せるシーンがすごくよかったなあ…。
デイヴが思春期特有の「特別な存在になりたい」「でも自分は冴えないダメなやつ」「だけど本当はちがうんだ!」的な、自我が暴走していきなりヒーローになろうとする姿は痛くて微笑ましいです。でも自分の欲望と正義とを取り違えたことへの代償は結構悲惨で容赦ない。

hitgirl

確かにポップなアクションコメディではあるけど、惨殺シーンや暴力描写がキツい(R15)んですよ。痛いシーンダメなわたしは時々「ひーーーー!」と思いながら観てました。実際そこが見せ場だし。11歳の少女が大量の大人をカッコ良く惨殺していく映画は日本じゃ作れないだろうなあ。
それとこれ、ポスターに「正義の心で悪をKILL」って入ってますが、この映画正義については語ってないですよね。
ビッグダディとヒットガールの「ギャング撲滅!」っていう大義は仇討ちでやってるだけで完全に個人的なことだし、たまたま接触することになっちゃったキックアスとしてのデイヴも、そして途中から「パパに認めてもらいたい」という理由でヒーロー化するレッドミストも、正義とは程遠い。それぞれがそれぞれの目的で絡んで行く展開はすごく面白かったです。下手に説教くさい話にならなくて、わたしは逆によかったと思いました。
後、マーク・ストロング!見事な冷徹っぷり!おばちゃん感動した!
すでに続編が決まってるようだし、これは次の展開をどうもってくるか楽しみです。

ちょっと気になったのが、「デイヴは身体に金属がいっぱい入ってて補強されているから大丈夫」っていう部分。わたし自身、足と腕にでかい金属はいってるんですけど医者からは
「骨と金属の強度が違うから衝撃に弱い、絶対に転ぶな!」
って言われてるんですよねー。また状況が違うのかな?地味にひっかかってます。

>>キック・アスOfficial Site

Posted: 1月 18th, 2011 under 映画&ドラマ.
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