FANBOYS

FANBOYS 2008年:アメリカ
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GW中に渋谷方面に出る用事があり、ついでにみてきました。
公開が一週間だけだったんで見れてラッキーとは思うものの、個人的には正直DVDでよかったかも。期待してたよりずっとスケールの小さいバカ映画だった…。スターウォーズ好きだけどさあ。

高校時代のスター・ウォーズオタク仲間に再会したエリック(サム・ハンティントン)。父親のもとで車のディーラーとして社会に馴染もうとしているが、彼のかつての夢はコミック作家だった。夢を諦めて就職したことでライナス(クリストファー・マークエット)とは決裂したまま。
しかしライナスが末期ガンで余命半年と知り、彼に「エピソード1:ファントム・メナス」を見せるためにルーカススタジオへ向けて旅に出るのであった。彼らは公開前のフィルムを盗み出す事に成功するのか?!

 最近ギーク系のコメディ乱発のせいか、スター・ウォーズオタクの生態を描く小ネタも既視感ありまくり。「ダメな大人あるある」っていうのかな、今やこういうののハードルってかなり上がっちゃってるよね。
もちろんファンならではのセリフも多い。ハン・ソロの悪口は許さない!(信仰の域)とか、 トレッキーは敵!とか、ルークとレイアに恋愛感情はあったか問題、キャリー・フィッシャーとの「I love you. I know.」などなど。
前半のトレッキー軍団との喧嘩はちょっとおもしろかった。 お互いにののしり合うんだけどどっちもどっち…、っていう。でも自虐ネタも全体的に甘い。
それに!カメオの使い方も甘ーい!ケヴィン・スミスとジェイソン・ミューズが一瞬出てくるんだけど、彼らの「ジェイ&サイレント・ボブ:帝国への逆襲」とか見ちゃってるともっと壮絶なの期待しちゃうよね…。
ウィリアム・シャトナーもSNLでファンに説教するやつのインパクトが強過ぎて、生温く感じてしまう。「下品なの期待してワクワクしてたワタシが悪い説」もかなり濃厚なのだが。 
オタクトリビアをクイズ形式にしちゃったのもズルイ。

オフィシャルブログによれば、監督はメインキャラをスターウォーズの登場人物像に投影してみたらしいです。 でも効果薄かったと思う。
悲しいけどそういう「ファン心」が映画の出来を良くするとは限らないんだよな。
もちろん熱狂的に何かにのめり込む気持ちも、トリビュートしたい気持ちもすっごく分かる。ひとつ前の記事で
「無駄に機材を忠実に描いたりしても絵の出来とは関係ない」
って書いたけど、やっぱり面白さとパロディは別次元の話な気がする。
そこが一緒になっちゃってるのが個人的に気持ち悪かった原因かも。
ただこういう映画自体を否定する気は全くないです。現場で共有したい、というのが目的なら映画館でみる意味はあると思う。

この手のロードムービーで思い出すのって 「デトロイト・ロック・シティ」とか「テネイシャスD」なんだけど、主人公のエリックってデトロイト〜のジャムなんだよね。大人になったなあ…。大好きな映画です。
後、RUSHしか聞かないハッチ役のダン・フォグラーって 「噂のアゲメンに恋をした!」の時も感じた「劣化したジャック・ブラック」みたいな役でちょっと同情した。

>> FANBOYSオフィシャルサイト 

Posted: 5月 15th, 2010 under 映画&ドラマ.
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